大雪で車が立ち往生しても、実感してしまうのは雪の少なさである。
時代は数十年遡るが、小学生のころ、冬の田圃には1晩に数十センチの
積雪など珍しいことではなかった。もちろん積もるに任せた自然の状態
である。
通学路は田圃道の中だ。上級生を先頭に臆びることなく歩き始める。
周囲の景色や、雪面が示すわずかな盛り上がりや窪みで判断して行く。
基本的には集団登校だ。時々列をはみ出し、ふざける奴もでてくる。
あまりにも羽目を外すと、雪の下の水路にはまり込むはめになる。
その水は当然切れるほど冷たい。 吹雪の日もある。ふざける奴はいない。
皆必死に歩く。学校に着いても手がかじかんだままだ。
石炭ストーブに当たるが、手の指をピンと伸ばすことが出来ない・・
手が考えている。と言ったものだ。寒化えているのだ。
田圃に積もる雪は、誰も雪かきなどしない、持って行き所が無い。
多く積もるときは2mを超えた。スコップで地面が見えるまで堀進む
のも遊びの一つである。妙な達成感がある。夢中になって掘り進めた
結果、地面に到達。雪の表面は遥か頭上になっていたことも・・・
穴から出れないのだ、スコップを地面に突き刺し、その把手に足を掛け
て雪面へ這い出すのだ。今になって考えれば、周囲は雪なのだから、
階段状に横へ掘り進むことが出来たはずなのに、どうしてあんなに
あせって雪面へ這い出したのだろうか?
実際、雪の下をトンネル状にして遊んでいる子供たちもいた。
今は昔、もうそんな光景は影も無い。雪も積もらない過疎地になって
しまった。 温暖化のせいだ・・・。
いや、そういうものの見方しか出来ないのが悲しい?・・・
そのころ、雪の下の土の中は野菜の保管場でもあった。
A Japanese radish, a carrot, a potato, a burdock・・・冷蔵庫なんて無かったし。
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