2010年12月17日金曜日

昔暮らした農村

 子供のころ、わたしが暮らしていた農村では、いろいろな家畜が各家々に
数頭・数羽いるのが当たり前のようだった。
その中に七面鳥を飼っている家があった。七面鳥には恐怖心を憶えている。
 闘鶏用のシャモを飼っている家もあり、近くの公民館では実際に闘鶏を
実際に開催していたことも薄々記憶している。
数メートル四方の囲いの中に、2羽のシャモを放し戦わせるのであるが、
それを見て当時思ったのは、このニワトリに似た鳥たちは何故突き合って
戦うのだろうか?・・・
 ニワトリは十羽以上も放し飼いをしていても戦うことなく仲良く餌を
ついばんでいる姿しか知らなかったからだ。
戦っているシャモ達は皆ガリガリの鳥であった・・・。今思うとハングリー
精神がよくマッチしている鳥である。
 七面鳥の話にもどるが、
確か・・ニワトリ数羽と共に七面鳥も数羽放し飼いにされている場所で、
幼いわたしも遊んでいた。鳥達の餌をいじっていたのかも知れない。
 ニワトリがご機嫌悪そうだったのは何となく記憶している。当時ニワトリ
と話ができた訳ではないのだが、そんな記憶が残っている。
 そのニワトリの背後に七面鳥がいて、そいつがわたしに向かってきた。
ヤバイと感じて逃げ始めたのだが、どんどんそいつが迫ってきた。
わたしは転んでしまった。それでも今がチャンスとばかりに七面鳥は容赦なく
襲ってきた。まさに動物の世界そのままの状況であった。
 わたしがそこで泣き出したのか記憶は定かでないが、誰かに抱え上げられた。
そのわたしを七面鳥は睨み付けていた。命拾いした、その恐怖がいまだに
記憶に残っている。
 七面鳥は怖い。

0 件のコメント:

コメントを投稿